Works

「お鶴流」という流儀

「お鶴さんの川柳は恋の句が多いですね」とよく言われます。実際その通りなんですが、恋の句を詠むようになったのは、私が川柳デビューしたラジオ番組の川柳コーナーが「艶出し川柳」というタイトルにリニューアルしたことがきっかけでした。最初の頃は、恋愛ならではのドキドキワクワク感や胸がキュンキュンするような思いを詠むのが楽しくて仕方ありませんでした。何せそれまでは、ほんと家事と育児しかしていませんでしたから(笑)。でも、恋の句をたくさん詠んでいくうちに、「1日が24時間であることと、人を好きになるという気持ちというものは万人共通のものなんだなぁ」と思うようになったんですね。そこから私自身のテーマを「恋」にしようと決めました。

「お鶴流の川柳とは?」。これもよく聞かれることなのですが、強いて言えばそれは「ストーリーのある句を詠むこと」。17音で一編のストーリーが思い浮かぶ、そういう川柳が私は好きです。

川柳の三要素に「うがち」「おかしみ」「軽み」というものがありますが、それに加えて「視点」「共感」「ストーリー性」という要素が大切だと私は考えています。着眼するところが当たり前ではなく、詠んだ時「確かに言われてみればその通りだね」とみんなが思えるような句。そんなふうに「視点」と「共感」がちゃんとできている句は、良い句だと思います。そして私が望むのは、プラス「ストーリー性」です。着眼点がありきたりではなく、それでいて共感でき、そこに物語があれば、「ああ、素敵だなぁ」って思います。例えば私の場合なら、恋をテーマにした物語のある川柳。つまり「17音のラブストーリー」と呼ぶことができるのかもしれませんね。

万能川柳掲載1000句
~2/365の狭き門を突破し続けて~

川柳作家・お鶴さんは2022年2月11日、毎日新聞の人気川柳コーナー「仲畑流万能川柳」で1,000句掲載を達成しました。万能川柳といえば、川柳愛好家の間でも「毎日出し続けても1年に2回掲載されればすごい」と噂されるほどの難関。“確率365分の2”の狭き門を突破し続け、この度見事1,000句掲載を達成したことを記念して、その作品たちを一挙に紹介します。